梅うめ（２1品種）

こちらでは梅について紹介いたします。

昔から梅が体に良いと云われた梅の効果は科学的データーに基づき解明されています。数年前までは、安い輸入原料の梅干しが多く販売されていましたが、機能性をアピールした安心安全な健康食品として、更なる国産の梅加工品の開発を期待したいものです。

梅は粒の大きさで、小梅、中梅、大梅に分類される。よく勘違いされているのが、「南高」、「白加賀」に代表される梅干し用品種は大梅と思われていること。大梅は「豊後」に代表されるように、シロップ漬けや、梅酒用などに向く分類群で、粒が大きすぎるので梅干し用には向かないので注意。

梅は、1本でなる品種が多くございますが、授粉樹の必要な品種もございます。

梅品種選びには、幣社のカタログをご参考下さい。

　2022年春（23年収穫分）に福岡県朝倉市の母樹園で行った開花調査上、南高は2月12日が開花日である。2024年は、1月29日で、2週間近く早かった。母樹園において開花数は例年通りであったが、その後、どうも結実数が少なそうだと感じていたが大きくは危惧していなかった。それが、梅出荷時期が近づくと全国的に梅不足で、ここ50年にはない収量減になりそうとの予想。実際、直売所などに並ぶ梅果実は、キズ果にも関わらず、飛ぶように売れていく。

　今までの不作の理由は、「暖冬のため梅の開花が２週間近く早まり、ミツバチの活動状態とのバランスが崩れているためだ。」と解釈されてきたが、どうも違うようである。原因は、暖冬による花の奇形のようだ。花が小さく、めしべが短かったり、無かったりする不完全な花が咲く。つまり、人工授粉や多品種混植によってカバーできるものではない。和歌山県の自家結実性を持った梅品種「NK１４」も不作であったことはこれを証明する。よって、「麗和」、「和郷」も同結果と推測される。

　2024年のように開花前に暖冬になってしまう事態は今後も「発生する」、来年以降も同じ理由で不作が続く可能性がある。和歌山でも、高温や乾燥に強い品種改良を行っているが、品種改良に何年かかるであろうか。

　和歌山県を筆頭に、「アボガド」の栽植が広がったり、レモン栽培が群馬、千葉、栃木で始まり、全国的に熱帯果樹の生産が広がっている。つまり、適地適作の基本である適地が現在進行形で移動している。なので、現在熱帯果樹の栽培に着手し、新しい適地を模索するように、更なる冷涼地帯も求め、適地を標高の高い場所、北上で調整することで、これがビジネスチャンスにつながるかもしれない。サクランボ栽培も北海道に移動している。